羊毛布団について
羊毛の性質
布団として最高の性質
羊毛布団は、綿布団や羽毛布団に比べて柔軟性がないのですが、弾力性があり、保温性や吸湿性・放湿性が優れているので、羽毛布団とは逆に敷布団に最適だと考えます。また、羽毛布団と同様に、放湿性が高いので、あまり干さなくても良いという利点があります。
羊毛肌布団は、薄く柔軟性があるので、夏は肌布団として、冬は毛布の代わりとして、使用できます。そのため、夏や冬で、毛布などを買わなくて済むので、とても経済的です。
このように布団として良い性質を兼ね備えた羊毛ですので、ウールマーク入りの羊毛布団を選びたいものです。
湿気やすい家やマンションに最適
鉄筋コンクリートや、密封性の高い家など、湿気が多い建物で綿布団を使うと、部屋の湿気を綿布団が吸ってしまい、湿っぽくなります。すると、綿布団を干す回数を多くしないとダメなど、布団のメンテナンスに手間がかかります。 しかし、羽毛布団や羊毛布団は湿っぽくなりにくいので、メンテナンスの手間を少なくできます。
羊毛布団の種類
羊毛混布団
羊毛混布団は、たいていは敷布団なのですが、羊毛敷布団と違い、中綿に羊毛のシートとは別に、化繊のシートが、体積比で50%づつ入っている布団です。
これなら、まだマシなのですが、羊毛シートと化繊シートの間に、ウレタンフォームのシートを入れて、ボリュームを出しているものもあります。
このような羊毛混布団を、仮に2万5000円で買うのであれば、あと1万円出して、羊毛100%の多層式健康パッドを購入する方が、圧倒的に良いと思います。
多層式健康パッド
多層式健康パッドとは、丸三開発株式会社製の圧縮羊毛布団で、ラインナップとしては、3種類あり
- 羊毛100%のもの
- キャメル入り羊毛100%のもの
- 羊毛混のもの
がございます。著者は、キャメル入りを使っています。
キャメル入りは、羊毛の層の上にキャメルの層があり、通常の圧縮羊毛布団よりも湿分の発散性が高くなっているようです。この布団の印象は、布団に入ると同時に熟睡することができ、朝に布団から出るのが辛いぐらいに、気持ちが良いです。
羊毛肌布団
羊毛肌布団とは、シート上の羊毛を肌布団にしたもので、ウールケットの一種です。羊毛は、温度調整機能がございますので、夏は肌布団として、冬は毛布の代用として使用できます。
ほとんどの製品が、側地にガーゼ地を使用しており、羊毛の性質を最大限に引き出せるようになっています。ガーゼ地は弱いですので、強度を持たせるために、全体にキルトされています。ですので、羊毛肌布団は、キルトケットの一種に分類されるかもしれません。
日本で販売されている羊毛肌布団は、主に次の通りです。
- ビラベック社、ゾマースペシャル肌ふとん
- 丸三開発、いんなあケット
- 西川リビング、ビューティースター ウールケット
ビューティースターの特筆すべき点は、写真からも分かるように、ドレープ性を高めるために、特殊なキルト方法が施されていることです。
ちなみに、著者は「ゾマースペシャル肌ふとん」を使っています。次に買い換えるときは、「ビューティースター」を試そうかと思っています。どれも、「布団のつたや」さんで売っています。
羊毛布団の側地
手入れ方法
普段の手入れ
羊毛布団は放湿性が高いとはいえ、毎朝起きたら布団をめくっておかないと、カビが生えます。羊毛布団と床の間に湿気が溜まるためです。
毎朝めくっておいたら、湿気がほとんど放出されるので、臭いが付きにくく、頻繁に天日干しする必要はありません。詳しくは、布団の正しい干し方をご覧下さい。
布団の丸洗い
羊毛布団も綿布団と同様に、布団丸洗いができます。放湿性が高くても、汗や皮脂をすっているので、1年に1度は丸洗いをした方が衛生的です。この場合も、布団丸洗い専門業者に頼まれた方が良いでしょう。
著者が実験で、ビラベック社製の羊毛肌布団を、普通の洗剤を用いて、洗濯機で洗濯したところ、羊毛の毛玉がいっぱい出て、縁がビロビロに伸びました。そこで、お風呂場で丁寧に手洗いしたら、うまく洗えました。洗い方は自己責任で洗ってください。
布団の丸洗いに関しましては、その他の布団情報をご覧下さい。
リフォームできません
羊毛布団はリフォームできません。布団の寿命が来たら、捨てるだけです。羊毛は天然繊維なので、燃やしても問題ございませんが、化繊は公害の元です。環境への配慮からも、羊毛混布団は避けたい所です。