化繊布団

化繊布団とは

化繊布団とは、中綿化繊綿を50%以上使用した布団のことを言います。木綿ワタと化繊綿を混ぜた混綿を使用した布団は、化繊混綿布団や、単に混綿布団と言い、低価格な綿布団として出回っているようです。

また、羊毛混となっていても、羊毛50%、化繊50%なので、化繊布団にも分類されます。


化繊綿の性質

化繊綿は、布団のクッション材としては最も安価で、弾力性が長く持続し、取り扱いが簡単です。また、汚れた場合、化繊100%ですと家庭で洗濯しても縮みの問題がほとんどないので、安心して洗濯ができます。クッションや金魚のフィルターなど、多様に用いられています。

湿気を吸収・放出しない

問題として、化繊綿の多くは、ほとんど湿気を吸収や放出しませんので、化繊のワタは布団に不向きということです。化繊混綿を用いた布団は、弾力性はあるものの、綿の性質が損なわれ、あまり良くないと思います。

某テレビ番組で、「子供用の布団は化繊でも良い」と言ってるのを見たことがありますが、寝ているときに汗を多くかく子供を、湿気をほとんど吸収しない化繊布団で寝かせるのは誰が見ても良くありません。皮膚が汗疹になる可能性が高くなります。

化繊100%はサランラップと同じ

布団に限らず、毛布やシーツでも、化繊100%のものは、サランラップに包まれて寝ているようなものなので、冬でも蒸れて暑苦しく感じることがあります。「蒸れ」=「湿気」ですので、ダニの発生源になりやすいということです。

静電気が発生

化繊は、静電気が発生し易いですので、静電気がホコリやチリを吸い寄せ、ホコリの発生源になります。長年、布団アドバイザーをされている方が、アトピーやアレルギーに、静電気で引き寄せられるホコリが、良くないと言っていました。


吸湿性を高めた化学繊維

最近では、デュポン社などから、湿気を放出し易い化学繊維が出てきました。そのような繊維のワタを用いた布団も販売されております。

布団職人に聞いてみた所、しょせんは化繊で、天然繊維の良さには勝てないそうです。今後の研究開発に期待したい所ですが、化学繊維は環境問題やゴミ問題の課題も残しています。


まとめ

化学繊維は、今のところ、価格が安くて、家庭で丸洗いができる以外に、何も良い所がございません。よく、宣伝文句で、「丸洗いができる!」とありますが、他の布団も、業者に頼めば丸洗いできますし・・・^^;

それでも化繊が良いと言う方は、そろそろ、宣伝文句に騙されない賢い消費者になって頂きたいものです。

布団販売店の方でも、今の化繊はすばらしいと言う方もいらっしゃいます。そういった方に質問なのですが、著者お薦めの多層式健康パッドと、寝比べて、すばらしいと言っているのですか?