綿布団とは

木綿ワタの実

綿布団とは、中綿にワタを用いた布団です。綿には真綿木綿わたがありますが、一般に、綿布団といえば中綿に木綿わたを使った布団を指します。綿布団は日本のみならず、世界各国でも使用されており、日本では最もポピュラーな布団と言えます。

綿の呼び名は、産地によって異なり、メキシコ産やアメリカ産の綿を一般に、アメリカ綿または米綿(ベイ綿)と言い、インド産やパキスタン産の綿を、デシ綿またはインド綿と言います。


木綿の産地と品質

下図は木綿の栽培地の概略を示します。その中の赤い印が生産地ですが、世界中の温暖な地域で生産されていることがわかります。

赤い点が、綿花の主な産地

デシ綿

布団に使用される綿は、米綿とデシ綿が多いようですが、デシ綿は米綿に比べて繊維が太いと言われており、綿の繊維が太いと丈夫で弾力性があるので、敷布団に適していると言えます。しかし、デシ綿の生産量低下による価格上昇で、敷布団にも米綿が多く使用されるようになってきました。

米綿

米綿は繊維が細いので、布団が柔らかくなり、体へのフィット感や肌触りが良くなるので、掛け布団に適していると思います。

エジプト綿

エジプト産の綿は繊維が更に細いため、弾力性が低下しやすいので、布団には不向きだそうです。エジプトやメキシコは南国ですが、乾燥地帯なので夜間の気温が下がり、綿の繊維が細くなるようです。


綿の性質と特徴

綿は湿気を吸ってくれる

綿布団は、保温性が良い湿気を良く吸ってくれるなどの特徴があります。しかも、汚れても布団の丸洗いができるので、よく汗をかいたり、おねしょをしたりする子供には、綿布団が良いです。

湿気を良く吸い取るので、湿気が溜まり、細菌やカビが繁殖する可能性が高いので、定期的に干す必要がありますが、メンテナンスさえしっかりと行えば、ふんわりと暖かい、日本の気候に最適な布団だと思います。

綿布団の干し方については、「布団の正しい干し方」をご覧ください。また、布団の丸洗いに関しましては、「その他の布団情報」をご覧下さい。

打ち直しで新品同様に

品質の良い綿を使うと、布団を干した後のふんわり感が、長持ちするように思います。綿を打ち直しすると、弾力性が戻り、再び布団や座布団に仕立てるなどして、再利用(リサイクル)できます。詳しくは、「打ち直しと仕立て直し」をご覧ください。

なお、打ち直しは、化繊綿の割合が多いとできませんので、手作り布団の店などで相談して下さい。


綿布団のオーダーメード

綿布団は、どのような布団でも、綿入れから綴じまで、ほとんどが布団職人の手作りです。機械で、ガシャガシャと作られることは、ありません。

そのため、全国の手作り布団の店で紹介している店では、オーダーメイドで綿布団を作ってくれるので、身長が2m近い、大きな方でも、最適なサイズの布団を作ってもらえます。お近くの、手作り布団の店で、お気軽にご相談頂けます。

また、生地のお持ち込みもOKの、良心的なお店があって、自分の気に入った生地で、布団が作ってもらえるようです。