布団の選び方について
私たちは数年毎に布団を買いかえます。そのときに、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか?
布団選びのポイント
布団選びの手順を次に示します。
サイズ→材質→柄
布団のサイズは様々です。布団のサイズを参考にして下さい。また、柄は、好きな物を選んで下さい。カバーリングで、お好みの柄を選ぶことも、できます。デパートなどの量販店で売られている布団カバーは、薄っぺらいものが多いので、無地の布団でないと、布団の柄が透けて見えてしまいます。
布団の材質は、弾力性だけで選びがちですが、一番重要なことは、湿気を放出してくれるかどうかです。値段が安くて、湿気を十分に放出してくれるものを、選びましょう。
材質選びの3ポイント
布団の寝やすさは、1.布団の中の温度、2.湿気、3.体圧分散によって決まります。ここで見落としやすいものは、湿気です。例え冬であっても、布団の中が蒸れたら、布団を蹴ってしまいます。
当たり前のことですが、掛け布団では、夏は薄手で通気性の良いものが良く、冬は保温性、放湿性が高く、厚手だとしても軽く、体への密着性の高いものが、理想的です。
敷布団は、適度に体圧分散を行ってくれるだけでなく、湿気を放出してくれるものを、選びたいものです。
そして、掛けや敷きは、年間を通じて、同じものが使えたら、経済的にも、収納面でも、主婦の味方ですよね。
干す頻度
更に、干す頻度が少なくて済む布団があれば、どうでしょう?。布団を干す目的は、布団に溜まった湿気を、放出させるためですが、お年寄りにとっては、布団を干すことが大掃除に匹敵するような、大変な作業になります。そういった方には、あまり干さなくても良い布団を選んで下さい。
あまり干さなくて良い布団とは、寝汗による湿気を、放出してくれる布団のことです。
住まい・寝室の条件
最適な布団は、住まいや寝室の条件によっても、違ってきます。たとえば、西日を受ける部屋と、北側の部屋では、湿気具合が全く違います。また、寝るときに、夏は冷房、冬は暖房を入れる方も、増えてきております。そういった場合でも、最適な布団は、異なってきます。
では、日本の気候、収納、価格、寝心地、放湿性などの条件を見たときに、最適な布団は、あるのでしょうか?。実は、あるのです。
ずばり、この布団を買え!
どんな住まいでも心地よく寝られる布団
このコーナーは、布団職人から、ときどきお叱りを受けるのですが、著者の独断で、寝心地、価格、メンテナンス性などから考慮し、次のような布団の組合せを考えました。
季節 | 掛け布団 | 敷布団 | その他+α |
---|---|---|---|
冬 | 羽毛布団(1) | 多層式健康パッド(3) | 羊毛肌布団(2) |
中間期 | 羽毛布団(1) | 多層式健康パッド(3) | - |
夏 | 羊毛肌布団(2) | 多層式健康パッド(3) | - |
多層式健康パッドは、著者自身が使っている布団ですが、寝心地、価格、取り扱いが、とても良いです。綿布団は、場合によっては、湿気を吸って重く感じたり、冷たく感じたりすることがあるため、冬掛けには、放湿性の高い羽毛布団を選びました。
年間を通じて、3種類の布団しか使用しませんので、低コストで、収納で場所を取りません。
ところで、ガーゼ地の羊毛肌布団、肌触りが気持ちいいですよ~^^。夏は、掛け布団、冬は毛布になります。
最近の家・マンションでは、綿の掛け布団
最近の家やマンションでは、昔と比べて湿気対策がなされており、断熱性が高いので、部屋の温度が大きく変化しません。そのことを考えると、掛け布団は、羽毛布団よりも、綿の合掛け布団が最適です。
みなさんは、綿布団よりも、羽毛布団の方が、寝心地が良いと思っていませんか?。ところが、綿掛け布団よりも、羽毛布団の方が、寝にくい場合があります。
綿布団と聞いて、重いと思われる方が多いのですが、一度、綿の合い掛け布団で寝られたら、あまりにもの寝心地の良さに、びっくりされることと思います。
腰痛の人や寝たきりの人は・・・
腰痛の人や寝たきりの人は、敷布団に「多層式健康パッド」、もしくは「ムアツふとん」が良いと思います。なぜなら、布団にある程度の硬さと弾力性があり、床ずれになりにくいので、睡眠中の寝返る回数が少なくなります。また、布団をあまり干さなくて良いので、布団を運ぶ手間が省けるなど、腰への負担が軽くなるからです。
著者は、スポーツのやりすぎで、腰痛持ちなのですが、多層式健康パッドのおかげで、ぐっすりと寝ることができています。(念のため、多層式健康パッドで腰痛が治ったり、快適な睡眠を保証するわけでは、ございません。腰痛の方は、まずは接骨院へどうぞ。)
良い羽毛布団の目安
高品質の羽毛布団
中身のダウンボールが大きいものは、弾力性や保温性が高く、軽い高品質な羽毛布団になります。
布団販売店で、陳列されている羽毛布団を、一つづつ握って下さい。そうすると、握る堅さが、それぞれ違っていると実感できるはずです。同じかさ高さの羽毛布団でも、握る堅さが、柔らかいものの方が、ダウンボールが大きいと言えます。
ダウン率
また、羽毛布団の中綿を、側地の上から摘んで、擦って下さい。そうしたときに、1cm程度の長さの固い芯が、布団の中に入っていることを、実感できると思います。それが、フェザーです。
フェザーは堅いので、肌触りが悪く、保温性が低いので、フェザーがほとんど入っていない、つまりダウン率の高いものが、高品質の羽毛布団です。
高品質≠良い
変に聞こえるかもしれませんが、高品質の羽毛布団が、良い羽毛布団とは限りません。つまり、品質が良すぎると、布団が空気を吸ってブカブカになり、寝ているときに暑すぎて寝られない場合があります。
羽毛布団の価格は、羽毛の希少性で決まります。つまり、希少性の高いアイダーダックは、非常に高価になりますが、アイダーダックの品質に匹敵する羽毛も、数多くあります。
なぜ、ニシキが良いと思ったのかと言いますと
- 羽毛の質が良く、とキルティングもしっかりしてそう
- なのに、工場直送なので、値段が圧倒的に安い
- ヌード布団を扱っているので、カバーリングを楽しめる
- 汚れたら丸洗いができる
間違いだらけの、ベビー布団選び
まとめ
いろいろ書いてきましたが、値段を重視しすぎたり、セールスマンに口説かれたなどして購入し、あとで後悔するようなことが多くあるため、「布団は、信頼できる布団屋さんで購入するべき」であると、付け加えておきます。
手作り布団の店では、寸法,厚み,重さ,色,柄などの好みの布団を製造してくれるので、自分のライフスタイルに合ったものを手に入れることができます。
また、布団専門店では、腰痛などでお悩みの方でも、自分に合った布団を紹介してくれるはずなので、布団専門店にて相談してみて下さい。
人生の約1/3を布団の中で生活します。やはり、昼間の疲れを回復するための睡眠が苦にならないためにも、多少値段が高くても良い布団を選ぶべきだと思います。
究極の布団選び
究極の布団の選び方は、「布団屋さんが使っている布団を選べ!」です。