枕の種類

そば殻

おふちゃんとピロくん

そば殻枕とは、蕎麦の実のそば殻を枕の中に詰め込んだです。昔からあり、日本では最も一般的な枕と言えます。

そば殻の量をかえることにより、枕のかさ高さが変わるので、自分に適した枕を作ることができます。また、適度な弾力性があり、自分の好きな形に変形させることができるので、肩こりが起こりにくいと言われています。

そば殻枕は、手作り布団の店で、手作りされていることも多いのですが、手作りのそば殻枕の生地は、綿100%であることが多いです。市販のものは、強度を出すために、化繊が混ざっています。

寝ている時にシャリシャリと音がしますが、この音に慣れないと気になって寝付けません。ちなみに著者は、そばがら枕を使用していますが、このシャリシャリの音が心地よいと思っています。

そば殻枕の寿命は3~5年です。3年ぐらいたつと、枕がペッチャンコになってきたり、場合によっては、虫が付く場合もあります。そば殻の値段は安いので、3年ほどで、中身のそば殻を交換することを勧めます。

いつも相談している「ふとんのつたや」さんでは、枕の横側にファスナが付いていて、そこから中身のそば殻を簡単に交換できるタイプの枕がありました。交換した古いそば殻は、燃えるゴミとして捨てて良いそうです。

そば殻枕は、湿気に弱いので、天日干しをします。そのときに、枕干し袋などを使うと、効率よく湿気を飛ばすことができます。


羽根(フェザー)枕

クッション材に、水鳥の芯のある堅い羽根を詰め込んだ枕です。もし、中綿が羽毛だとすると、頭が沈んでしまうので、寝心地が悪くなりますが、実際には羽根が入っているので、良い寝心地になります。

実際に、羽毛が入っている羽根枕もありますが、かなりの量の羽毛を詰め込まないと、枕として機能しませんので、値段がとても高くなります。

ときどき、通常の枕と比べたら、クッションのように大きな羽根枕を見かけることがあります。これは、頭に敷くというよりは、肩から頭にかけてを支えるような枕で、ベッドのトップに立てかけるようにして使用します。この枕を、普通の布団に使用すると、首を痛めることがあるので、ご注意ください。

羽根枕は、いろいろと呼び方が異なることがあり、フェザーピローや、ホテルピローと言われることもあります。

枕投げをした時に、中身が飛び出すと面白いですが、怒られないように注意してください。


パイマー枕

太くて硬いストローの短いようなものや、中が空洞のプラスチックの玉などが中に詰め込まれた枕です。このプラスチックの玉と羽毛,羊毛ポリエステル綿などと組み合わせた多種多様な枕が出ています。このような枕は次々と新商品が出てくるので、カタログなどを見ていると面白いです。睡眠を工学にしてしまったような感じがします。

丸洗いできるもの、通気性を重視したもの、頭のフィット感を考えたものなど、中身や形状の種類が沢山あるので、好みによって選んで下さい。現在は、ドーナツ型が流行している傾向にあるようです。

面白いパイマー枕に、ひのきの小さい玉が表面に入っているパイマー枕がありました。ひのきの香りでアロマ効果?があるらしいです。著者が見たその枕も、ドーナツ型でした。


低反発まくら

低反発枕とは、低反発素材と言われる特殊なスポンジを使用した枕で、寝た時に頭が沈まないようになっています。このことにより、肩が凝るのを防ぐことができるようです。

低反発枕には、山が二つありますが、大きい方の山が首側で、小さい方の山が頭側になるような向きで使用します。

著者が低反発枕で寝たときの体験では、始めの何日かは、適度な硬さで寝易いと思いましたが、その枕は寝返りのときに感触が変だったので、10日ぐらいでそば殻枕に戻りました。

布団専門店で聞いたところ、男女で好みの枕の高さが違っており、男性は高めを、女性は低めを好む傾向があるそうです。低反発枕は低めなので、男性(著者)にとっては少し寝心地が悪く思えるかもしれないそうです。

テンピュール®オリジナルネックピロー

スペースシャトル設計の一環で開発されたテンピュール素材を使った枕です。首から頭にかけて、フィットして寝やすいらしいです。よく寝返りをする人には、不向きかもしれません。

低反発素材を用いた枕は、天日干しがダメなものが多いようです。日光により、材質が劣化するそうです。そういったものは、風通しの良いところで陰干しして下さい。


その他の枕

まくらについて調べていましたら、様々な種類の中身が出てきました。

ヒノキ

ヒノキの玉が沢山入った枕です。ヒノキの香りでリラックスできるようです。

大理石

まくらの表面付近に板状の大理石があり、頭が大理石によって冷やされて快眠が得られるといった物です。

お茶

お茶がそば殻といっしょに充填されています。ヒノキと同様に、お茶の香りでリラックス効果が期待できます。

竹炭

竹炭を粉砕したものが中に入っており、脱臭効果があるのは理解できます。なにやら、マイナスイオンが出て、リラックス効果もあるそうです。

座布団枕

座布団を半分に折りたたんだ枕です。中綿化繊綿だと、頭が蒸れるので、綿100%を選びたいものです。普通の枕を折りたたんで使う場合は、タオルを巻いて使うとよいと思います。

ヒノキとパイマー、そば殻とお茶のように、これらの充填材を組み合わせて入れることができます。自分の好きな香りの元を、枕の中に入るなどして、自分流の枕を自作してはいかがでしょうか?