TeraPadのバージョン
普通、バージョンと言えば1からですが、TeraPadの最新バージョンは0.93で、1ではございません。実は、ソフトウェアのバージョンには、とても深い意味があるって、ご存じですか?。ここでは、ソフトウェアのバージョンの意味について、述べたいと思います。聞き流して頂いてもかまいませんが、覚えていて損はございません。
私のお勧めの「TeraPad」をインストールするときに、「tpad093.exe」という名前のファイルを実行します。すると、TeraPadのインストールが始まります。ここで、tpad093.exeという名前に注目すると、093という数字が出てきます。これは、「このTeraPadは、バージョン0.93ですよ。」と理解できます。
すると、図のようなセキュリティー警告が出ますが、Windowsが「ファイルをダウンロードしても良いですか?」と聞いてきています。
実際にTeraPadのインストールが完了した後に、TeraPadを開き、メニューバーの「ヘルプ(H)」→「バージョン情報(A)」をクリックすると、図のようなウインドウが開きます。
ここで、「Version 0.93」と書かれていることに注目してください。読んで字のごとく、このTeraPadのバージョンは、0.93となっています。
このように、どのようなソフトウェアでも、バージョンを持っていて、たいていメニューバーのヘルプからバージョンを調べることができます。Microsoft WordやExcelなどでも、同様にバージョンを調べることができるので、試してみてください。
バージョンの意味
バージョン1の重要性
バージョン1とは、実は重大な意味が隠れています。つまり、バージョン1は、「ソフトウェアとして完成しました!」という意味を持っています。どのソフトウェアにも、目指している成果があります。その思っている成果を得られるようなソフトウェアが完成したら、バージョン1となるのです。
では、ここでTeraPadに戻りますと、TeraPadのバージョンは、現在0.93です。これは、「まだバージョン1に達していません。」という意味で、0.9以上なので、「もうすぐ完成ですよ。」という意味も含まれています。
β(ベータ)版
ソフトウェアで、β版という言葉を耳にすることがあると思います。このβ版というものは、バージョンが限りなく1に近づいているので、世の中の人にテスト的に使って頂きたいと思って、配布されているバージョンのことを言います。そこで、世の中の人が使ってみて、「ここにエラーがあるよ。」と教えてもらえるように、β版には、エラー報告用のメールアドレスが入っているものもあります。
ですので、仮にβ版を使って、コンピュータの動作が変になっても、ソフトウェアの作者に文句を言ってはいけません。β版を使う場合は、このことを承知して使って頂けたらと思います。もし、コンピュータの動作が変になったら、「このような症状が出ましたよ。」と丁寧に作者にご連絡させて頂くことが、無料でソフトウェアを使わせて頂いていることに対する礼儀となっています。
α(アルファ)版
β版があるのでしたら、α版もあるのかと言えば、実はあります。α版とは、まだβ版として公開するに至っていない、開発段階のエラーばかり出るソフトウェアのことを言います。
ソフトウェアを開発していて、形になってきたら、α版としてごく身近な友達に配布して、チェックしてもらうことが多いようです。このように、α版からソフトウェア開発を手伝っている人は、バージョン0.9になった時点で、「おおっ、そろそろ完成か?」と期待してしまうのです。
このような、ソフトウェア開発でのバージョン付けに伴うエピソードで、面白い書籍をご紹介しておきます。それは、ご存じの方は少ないかもしれませんが、Linuxの開発者であるリーナス・トーバルズ氏の「それがぼくには楽しかったから」です。Linuxの開発エピソード、そしてWindowsや他のOSとのシェア争い。この書籍で、どうぞ笑い転げてください。