HTMLリファレンス
では、タグの入れ方がわかった所で、基本的な要素の勉強をしていきましょう。要素は、すべて覚える必要はございません。なぜなら、忘れたら、ここを見たらOKだからです。
お勧めのHTMLリファレンス
HTMLリファレンスとは、HTMLタグの用途を、要素別に説明してある辞書のことを言います。私がHTMLリファレンスを作るよりも、世の中には、すばらしいHTMLリファレンスがたくさんございますので、そちらに、お任せしたいと思います。私がお勧めするHTMLリファレンスは
私が、初心者のときに勉強させて頂いたのが、「とほほのWWW入門」で、初心者さんにはお勧めです。今現在は、主に「HTML鳩丸倶楽部」を参考にさせて頂いております。「HTML鳩丸倶楽部」は、しっかりとした内容ですが、かなり高度だと思いますので、ある程度HTMLに慣れた方に、お勧めです。(両Webサイトに感謝!)
よく使う要素
よく使うタグを、次に示します。ここで説明しない要素は、ほとんど使わないものか、使うことが推奨されない要素です。
- a
- area
- body
- br
- caption
- div
- em
- h1, h2, h3, h4, h5, h6
- head
- hr
- html
- img
- li
- link
- map
- meta
- nobr
- object
- ol
- p
- param
- pre
- script
- span
- strong
- style
- table
- td
- th
- title
- tr
- ul
要素 | 分類 | 終了タグ | 中に入るタグ | 必須属性 |
---|---|---|---|---|
a | インライン | 必要 | aを除くインライン | href |
ハイパーリンクを張るためのタグです。href属性にリンク先のURLを入れます。 | ||||
area | mapの子要素 | なし | なし | shape, coords, alt, href |
mapタグ内に入るタグで、画像の任意の領域にアンカーを設置するタグです。 | ||||
body | htmlの子要素 | 必要 | ブロックとインライン | なし |
HTMLで必須のタグです。ブラウザ上で表示されるコンテンツが入ります。 | ||||
br | インライン | なし | なし | なし |
基本的には文書を強制改行するためのタグです。使い方によっては、ブロック要素の流し込みの解除にも使えます。 | ||||
caption | tableの子要素 | 必要 | インライン | なし |
表の見出しを書き込むためのタグです。 | ||||
div | ブロック | 必要 | ブロック,インライン | なし |
id属性やclass属性と組み合わせることによって、ブロックレベルでの領域を確保します。spanタグのブロック要素版です。このタグのみでは、何ら意味はありません。 | ||||
em | インライン | 必要 | インライン | なし |
重要な意味のキーワードを強調するためのタグです。strongよりも弱い。 | ||||
要素 | 分類 | 終了タグ | 中に入るタグ | 必須属性 |
h1~h6 | ブロック | 必要 | インライン | なし |
コンテンツの見出しです。h1から順に大きい見出しになります。 | ||||
head | htmlの子要素 | 必要 | headの子要素 | なし |
HTMLで必須のタグです。Webページを設定するタグが入ります。 | ||||
hr | ブロック | なし | なし | なし |
コンテンツの境界に入れるタグです。デフォルトでは、黒の横線が引かれます。 | ||||
html | 基本要素 | 必要 | head, body | lang |
HTMLで必須のタグです。一番外の階層にくるタグです。xhtmlの場合は、xml:lang属性が必須になります。 | ||||
img | インライン | なし | なし | src, width, height, alt |
画像を挿入するタグです。src属性にURL、width属性とheight属性にそれぞれ画像の横幅と高さ、alt属性に画像の説明を入れます。 | ||||
li | ol, ulの子要素 | 必要 | インライン | なし |
link | headの子要素 | なし | なし | なし |
CSSやScriptなどの外部データを取得したり、別のデータとの関係を示したりするタグです。 | ||||
map | インライン | 必要 | ブロック要素かarea | name |
画像の一部分をクリックできるようにしたい場合に使うタグです。imgタグと併せて使います。 | ||||
要素 | 分類 | 終了タグ | 中に入るタグ | 必須属性 |
meta | headの子要素 | なし | なし | なし |
Webページの情報を設定するためのタグです。 | ||||
nobr | インライン | 必要 | インライン | なし |
文書が自動的に改行されることを防ぐためのタグです。tableタグを使って表を作るときに、セルの横幅が狭くて、単語の途中で自動的に改行されるときに、その単語をnobrタグで囲むと、その単語の途中で改行されることを回避できます。 | ||||
object | インライン | 必要 | param, ブロック, インライン | なし |
音楽、映像、Flashなどを埋め込む要素です。 | ||||
ol | ブロック | 必要 | li | なし |
順序番号を伴うリストを作るタグです。リストの要素にはliタグを用います。 | ||||
p | ブロック | 必要 | インライン | なし |
段落を表すタグです。 | ||||
param | objectの子要素 | なし | なし | name |
objectタグに対してパラメータを設定するタグです。 | ||||
pre | ブロック | 必要 | img, objectを除くインライン | なし |
半角スペースが無視されずに、そのまま表示されるタグです。 | ||||
script | headの子要素, インライン | 必要 | なし | なし |
JavaScritpなどのプログラムを挿入するためのタグです。 | ||||
要素 | 分類 | 終了タグ | 中に入るタグ | 必須属性 |
span | インライン | 必要 | インライン | なし |
id属性やclass属性と組み合わせることによって、ブロックレベルでの領域を確保します。divタグのインライン要素版です。このタグのみでは、何ら意味はありません。 | ||||
strong | インライン | 必要 | インライン | なし |
重要な意味のキーワードを強調するためのタグです。emよりも強い。 | ||||
style | headの子要素 | 必要 | なし | type |
Webページ中にスタイルを直接書き込むためのタグです。type属性は、「text/css」とします。 | ||||
table | ブロック | 必要 | tableの子要素 | なし |
表を挿入するためのタグです。中に入れるtrタグの数によって、行数が決まります。罫線を入れる場合は、border属性を使います。 | ||||
td | trの子要素 | 必要 | ブロック, インライン | なし |
表のセルを設定するタグです。 | ||||
th | trの子要素 | 必要 | ブロック, インライン | なし |
表のセルの見出しを設定するタグです。 | ||||
title | headの子要素 | 必要 | なし | なし |
Webページのタイトルを入れるタグです。 | ||||
要素 | 分類 | 終了タグ | 中に入るタグ | 必須属性 |
tr | tableの子要素 | 必要 | th, td | なし |
ul | ブロック | 必要 | li | なし |
箇条書きのリストを作るタグです。リストの要素にはliタグを用います。 |
ここで、少しHTMLをお勉強なさった方は、「あれ? b要素や、font要素が無いぞ!」と気づかれるかもしれません。b要素やfont要素は、重要ではないと思いましたので、省きました。この他にも、覚えておいても良いものは、「sub」と「sup」かなと思います。
そして、framesetやframeを入れない理由は、フレームはコンテンツが分散されるために、SEOにとってかなり不利ですので、使わない方が良いためです。
spanタグ
spanタグは、実は何もしないタグなのですが、私は便利なタグだと思っています。例えば、次の例をご覧ください。表示結果は、何も変化しません。
● spanタグの記述例
spanタグを使っても<span>何も変化</span>しません。
● 表示結果
spanタグを使っても何も変化しません。
では、何のために存在するかと申しますと、「25.Webサイトの構造とデザインを考える」からお勉強していくスタイルシートと組み合わせることによって、意味がでてくるタグなのです。
spanタグは、文書の一部の色を変えることが多いと思いますが、この使用例は33.colorコマンド(CSS)で説明しています。
scriptタグ
scriptタグは、JavaScritpなどのプログラムを挿入するためのタグです。ほとんどの場合がJavaScritpですので、JavaScriptのプログラムを挿入するためのタグと言っても、過言ではありません。JavaScript自体については、後ほど詳しく説明すると思います。
type属性
scriptタグにJavaScriptを設定する場合は、次の例に示すようなtype属性を設定し、プログラム自体をコメントアウトします。
● HTMLでの設定例
<script type="text/javascript">
<!--
(JavaScriptのプログラム)
-->
</script>
ただし、XHTMLの場合は、コメントアウトすると、本当にコメントと見なされるので、コメントアウトせずに設定します。
● XHTMLでの設定例
<script type="text/javascript">
(JavaScriptのプログラム)
</script>
外部のJavaScriptファイルを読み込む
JavaScriptのデータは、scriptタグ内に入れる以外にも、外部に別ファイルとして保存してあるJavaScriptファイルを読み込むことができます。この場合、src属性に外部ファイルのURLを指定します。
● src属性の設定例
<script type="text/javascript" src="test.js"></script>
この例では、「test.js」という名前のJavaScriptファイルを読み込みます。ここで、外部のJavaScriptファイルの拡張子は、「.js」とします。
styleタグ
基本的にWebページ共通のスタイルは、スタイルシートCSSを使って設定する流れになっています。styleタグは、Webページ固有のスタイルを設定します。
スタイルの優先順位
スタイルシートとstyleタグの設定で、ある設定が重複する場合もあります。そういったときは、styleタグの内容が優先されます。また、各タグに設定するstyle属性が、最終的に優先されます。
「スタイルシート」 < 「styleタグ」 < 「style属性」
記述方法
styleタグは、次の例に示すように、type属性を設定し、コメントアウトして使用します。ところが、XHTMLでは、コメントアウトは本当にコメントとして見なされますので、コメントアウトせずに設定します。
● HTMLでの設定例
<style type="text/css">
<!--
p {font: 100%/130% sans-serif;}
-->
</style>
● XHTMLでの設定例
<style type="text/css">
p {font: 100%/130% sans-serif;}
</style>
まとめ
ここで覚えることは、「このタグは、どういった意味かな?」程度で、かまいません。応用的な使い方までは、覚える必要はございません。なぜなら、わからなければ、その都度、例を見れば良いからです。
では、タグの意味を覚えた所で、次にまいりましょう。タグの使い方として、重要なのですが、「HTMLリファレンス(とほほのWWW入門) 」の内容では、足りない部分を、述べていきたいと思います。
- ← 前のページ 「16.HTMLの記述方法(実用編)」
- 「18.html、title、divの説明」 次のページ →